防犯建物部品・CPとは
どの鍵が防犯性の良い鍵か分からない時、CPマークを基準に選んでもみても良いでしょう。
CPとはCrimePrevention(防犯)の頭文字をとったもので、警視庁を含む官民合同会議によって定められた試験に合格するとこのCPマークがつきます。CP製品として認定されると、「防犯建物部品」となり「防犯性能の高い建物部品目録」にも掲載されます。
官民合同会議
建物への侵入犯罪を防止する防犯性の高い建物部品の普及促進を目的とし、平成14年11月に警察庁・国土交通省・経済産業省及び建物部品関係の民間団体からなる官民合同会議が設置されました。この会議では防犯建物部品の基準、試験内容、開発・普及・在り方についてを決定し、平成15年10月には試験が開始されました。現在認定されている防犯建物部品は17種類・3,318品目となります(平成28年12月更新)。
官民合同会議に参加している団体
- 警察庁
- 国土交通省
- 経済産業省
- 日本ウインドウ・フィルム工業会
- 日本ロック工業会
- 一般財団法人ベターリビング
- 一般社団法人日本建設業連合会
- 一般社団法人住宅生産団体連合会
- 公益社団法人日本建築士会連合会
- 一般社団法人日本シヤッター・ドア協会
- 公益社団法人日本建築家協会
- 一般社団法人日本サッシ協会
- 一般社団法人日本建築士事務所協会連合会
- 一般社団法人全国警備業協会
- 一般社団法人日本損害保険協会
- 公益社団法人日本防犯設備協会
- 一般社団法人日本ドゥ・イット・ユアセルフ協会
防犯建物部品の認定を受けるまで
防犯建物部品の試験は誰でも行えるわけでは無く、侵入犯罪の手口について熟達した知識と専門技術を持つ特殊技能試験員と基準をクリアした一般試験員が行います。
錠前の試験内容
一定の状況・環境のもと、いくつかの試験が施行されていきます。合格基準は5分以上耐えられた場合となります。
まずはピッキング・インプレッション・カム送り・ロッキングバー回し・鍵穴から読んだ合い鍵での開錠・サムターン回し等の破壊を伴わない不正開錠テスト。
続いて破壊により錠を開けるかぎ穴壊し・シリンダーの打ち抜き・シリンダーの引き抜き・デッドボルトや鎌の切断テスト。
上記のテストに合格した錠前部品を、ドアに取り付けた状態で錠部分を破壊・ドアこじ破り・受け座壊しなどを行い、すべてに合格した場合は防犯性能の高い錠部品として認定されます。電気錠の場合はさらに試験内容は増えます。
鍵以外の防犯建物部品
侵入犯罪者は鍵・錠前・シリンダー以外も狙ってきます。その為、防犯建物部品は鍵以外にも以下のような種類がございます。
- 建具(ドア・引戸・サッシ・雨戸・面格子など)
- ガラス
- ウインドウフィルム
- 窓シャッター・重量シャッター・軽量シャッター・オーバーヘッドドア
- シャッター用スイッチボックス
防犯建物部品を導入したい
防犯建物部品にはCPマーク及び説明書きがあります。取り付け場所によっては導入できない場合もありますので、まずはメーカーや業者に相談してみてください。
また、鍵の防犯建物部品の基準は5分以上となりますが、10分以上耐えられる製品もあり、その他にもテストを受けていないけれど防犯性が高い部品もございます。そのあたりは専門の業者さんに相談して、自身にとって最良な製品を選ばれれることをお勧めします。